称名寺へようこそ

富山県小矢部市 真宗大谷派 称名寺のブログ

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いのちの出会い

7月7日 七夕の日にお寺で 水上裕子さんのピアノライブがありました。

会場の本堂に花を添えたくて 庭に出てきれいなアジサイを探しました。

ちょうど見頃のアジサイを見つけたのですが 

そこには数日前に住人がいたので

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今はもう引っ越したかな?おうちいただいてもいいかしら・・・と

心の中でつぶやきながら枝を切りました。

 

このトカゲさんには たまたま家の外周りの仕事中に出会ったのですが

花の中から顔を出している姿があまりにもフォトジェニックで思わず

「すてきなおうち!きれい!写真を撮りたいのでそのまま待ってて!」

とお願いし 急いでスマホを取りに家の中へ。

スマホを片手に戻ってみると なんと そのままでいてくれたではないですか!

びっくりさせないように「写真撮らせてね」と一声かけたものの

なんとこのトカゲさん堂々としたもので 

微動だにせず何枚も写真を撮らせてくれました。

そのことを思い出しながらアジサイを活けて ライブ会場を作りました。

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さてさて準備もできたことだし お昼の支度をしようと近くのスーパーへ向かい

サラダとサンドイッチの材料を揃えて 帰り道に着いたところ・・・

 

お寺の近くのガソリンスタンドの前に差し掛かった頃に

道の真ん中に黒くて小さな丸いものがくるくると動いているのです。

なんだろう?と思いスピードを緩めながら目を凝らしてみますが

何かはわかりません。

動きから小さな生きものかもしれないと思い 車から降りて近づいてみると

小さな鳥の羽に透明なテープが貼りついて 飛べずにもがいていたのです。

道路の真ん中にいたので これでは危ないと思い 

小鳥を保護し車に乗り込みました。

小鳥が怖がらないか心配でしたが 膝の上に乗せると静かに座っていました。

もしかしたら人の肌のぬくもりに 巣の中にいるような気持になったのかも。

安全運転でお寺に戻ると 車の中で小鳥からテープをそっと剥がしました。

「痛くない?大丈夫?」と話しかけると小鳥はじっとこちらの方を見ています。

小鳥のいのちに直に触れたような気がして 心が震えました。

幸いにも手の中の小鳥はおとなしくしていてくれたので 

テープはスムーズに取れました。

車の外に出て 小鳥を乗せた掌を空に押し上げるようにしてみると 

小鳥は元気よく飛び立って行きました。

羽が痛んでなくて良かった!と思いながら 飛んでいる姿を眺めていると

どこからか同じような鳥がやってきて 囀りあっています。

 かわいい黒い瞳と ふわふわの羽を写真に収めておきたかったのですが
残念ながら残ったのは この無残なテープのみ・・・荷造りやポスター張りなどに便利な 透明なガムテープも いのちの危険と隣り合わせということも・・・ 

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 小鳥さん どうか大自然の中で 悠々と羽ばたいて生きていってね

そう願いながら 3羽を見送りました。

 

お買いもの袋を提げて帰ってみると 本堂からピアノの音が聞こえてきました。

出かけているうちに裕子さんが到着され リハーサルが始まっています。

 

ライブには たくさんの方にお越しいただきました。

こちらをご覧になっている方々にもお運びをいただきまして

ありがとうございました。

ピアノの演奏・・・眠くならないかしら・・・と

心配された方もいらしたようですが

裕子さんのお話に笑ったり泣いたり 演奏に感動したり 大忙し!

みなさん身も心も生き生きとしているように見えました。

「すばらしい!」「来てよかった!」「癒されました」

「今度は友達を連れてきたい!」うれしい言葉をたくさんいただきました。

裕子さんのお話しとピアノは 聴いているこちらの心のよろこびや哀しみに

つながるように共鳴して 様々な感情が浄化されていくように感じられて

また裕子さんのピアノが聴きたい!また裕子さんにお会いしたいと思いました。

心が響きあう時と場に巡り合えたこと 

導いてくれたご縁の不思議に感謝しています。