称名寺へようこそ
ブログ訪問ありがとうございます。
最近よく「浄土の食(じき)」という言葉を思い出すので、今から20年前に学んだ大谷専修学院の院長講義のノートを開き、「浄土の食」について学び直してみました。
これは、阿弥陀さまのお心を思い起こしながら念仏申して生きる者は、どういう生活をすることになるのか?というお話です。
誰にとっても大事なこととして「三界の食(さんがいのじき)」があります。この身を養う食のことで、4つあります。ひとつは毎日のごはん。1日3食分けて食べることから「段食(だんじき)」と言います。栄養をきちんと摂ることは生きる基本です。次は、人とのふれあい「触食(しょくじき)」です。たとえいじめられて居場所がなくなても、あたたかく迎えてくれる人がいれば、身も心も癒やされ生きることができます。どんなことがあっても、この身を案じてくれる人の眼差しや声を聞けば、力が湧いてきますよね。それから希望や願いといった「思食(しじき)」願いを叶えようとする時には、苦労も喜びに変わっていきます。最後は「識食(しきじき)」これは私は私はであるという意識のことで、この意識がしっかりしているからこそ社会生活が営めるということなのです。
いずれも大切なことです。
現在は、コロナのために人と人とのふれあいが少なくなり、進学をしても思い描いた大学生活とは違っていたとか、希望の就職先の求人がなくなったとか、若い人たちが希望をもって生きることが難しくなっているということを耳にします。また、どの年代であっても、人とのふれあいがなかったり、仕事や生活の心配が絶えないということは大変なことです。
この世を生きる上で大事な4つの食「三界の食」は、阿弥陀さまの願いに出会い、その願いに生きる者となるとき「浄土の食」に成っていくと言います。
次回に続きます。
なんまんだぶつ
またお会いしましょう。